「横浜ピア・サポート研究会」スケジュール&記録



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 定例研究会では、正会員の実践を中心に、ピア・サポートの進め方・組み立て方についての検討を行っています。臨時会員という形での参加も受け付けていますので、興味のある方はお問い合わせください。

横浜ピア・サポート研究会 Tel&Fax:045-865-0883

※会場

 横浜市教育会館

 横浜市西区紅葉ヶ丘53

 桜木町駅から徒歩10分

 左の図を参照

※会員登録と会費

 学校正会員:20,000円

 (一校につき)

 個人正会員:6,000円(継続)

      :10,000円(新規)

 臨時会員:1,000円

 (一回参加につき)

2003年度研究会

  ○4月18日(金)6:30〜 研究会総会を行います。

2002年度研究会

  ○3月24日(月)

全国規模の中学校の実践に着いての報告があり、検討しました。

@学校全体で取り組むために必要な教職員の連携・協力

A生徒の自治活動(生徒が目を輝かす活動)の組織

の必要性とともに、継続的な「学校づくり」が今後の課題であること、を確認しました。

  ○2月25日(火)

この日に開催された横浜市三校種研究大会第21分科会の運 営についての反省、子どもをめぐる諸問題克服に向けての取り組みのあり方について確認しました。

@ 日本型いじめや不登校などの子どもをめぐる諸問題に対処するためには、教職員の連携、小中の連携を視野に入れた「学校づくり」のやり方が必至である

A 大人が子どもを操作する治療的な発想から、子ども自身が自ら育つことを視野に入れた「予防教育的」な発想への転換が大切である

  ○1月17日(金)

2月25日(火)に開催される横浜市三校種研究大会第21分科会の運 営について話し合いました。合わせて、定例会を持つ意味を再度確認しました。今後も「ピア・サポート」の実践提案だけではなく、教育全般に関する思いや意見交換ができる場でありたいと考えています。

  ○12月21日(土)

先進校からの実践を聞きました。子どもの社会性が育つ学校にしていくための「学校体制づくり」を考える上で、非常に参考になる提案でした。

  ○11月22日(金)

横浜市立若葉台西小学校と平戸台小学校の実践提案を受け、今の学校体制の中で、教職員の連携・協力がどうあるべきかについて意見交換しました。全員同じ意見で一致することは無理にしても、1〜2名の不賛成の意見を説得しいことには、一歩も先に進めない学校の民主主義の不思議さに、「学校づくり」の難しさを感じました。それが、横浜の特色なのか、全国共通なのか、12月のワークショップで検討したいと思います。また、小学校では当たり前に行われている異学年交流をもう一度、「だれの」「何を」育てるための活動なのか、その活動で子どもたちは育っているのかを、考える必要があることも確認しました。

○10月11日(金)

@夏の研修会の感想

A中学校の「日本のピア・サポート」の方向性

B富岡東中学校の提案

以上の@ABを通して、「日本のピア・サポート・プログラム」としては、

○「抱え込み」から「教職員の連携・協力」へという発想が大切であること

○「人間関係づくり」と称するゲームやロールプレイングを持ち込んで、大人の力で子ども達を何とかしようとすることではなく、子どもがみずから持っている力を発揮できるように周りの大人が何をすべきか、考えること

が大切であることを確認しました。

C滝先生からの帰国報告および講義『生徒指導の理念と方法を考える』

滝先生の講義で使った資料は、ホームページからダウンロードしてご覧になれます。

○7月20日(土)

7月のワークショップに向けて、小学校(相沢小、西富岡小、平戸台小、下瀬谷小)の実践報告について検討しました。

○6月28日(金)

7月のワークショップに向けて、中学校(木更津第二中、東野中、富岡東中)からの実践報告について検討しました。

○5月24日(金)

@事務局長および顧問から「日本のピア・サポート・プログラム」に関する提起 「子どもを変える」プログラムではなく、子どもが育つために「大人がどう仕組みをつくるか」というプログラムであることを、再度確認しました。

A実践校からの提案 教職員間の温度差をどう埋めるかは、「学校づくり」を目指すときの重要かつ困難な課題であることを話し合いました。

B日頃の教育実践からの提起 若手の教師からの意欲的な提案で、話し合いが進みました。「自分のカラー」を出すこと、基本的なやり方を会得することの問題は、「ピア・サポート・プログラム」導入に際しても問題になることなので、今後も継続して話し合う必要を感じました。

○4月19日(金)総会

新年度の役員改選、規約の確認、今年度の研究計画について話し合い、確認しました。今年度は、「領域-2」の活動計画、特に中学校での実践を中心に研究していくことに決まりました。毎回の定例会では、すでに学校にピア・サポート・プログラムを導入している学校からは「学校づくり」に焦点を当てた提案があります。また、これから導入しようと考えている参加者からは、「学校づくり」の困難さをふまえての意見交換を行い、ピア・サポート・プログラムの導入を考えます。

2001年度研究会

○2001年4月18日(水)6:30〜8:30

3月26日の総会で決定した新年度の役員紹介、規約の確認、今年度の研究計画について話し合い、確認しました。今年度は、領域-2の活動計画を中心に研究していくことに決まりました。毎回の定例会で、すでに学校にピア・サポート・プログラムを導入している学校の研究経過を提案します。これから導入しようと考えている参加者からの積極的な質問や意見を聞く・答える・説明することを通して、ピア・サポートの導入を考えます。

○2001年5月11日(金)6:30〜9:20

ピア・サポート実践校6校より実践報告があり、その後質疑を行いました。横浜ピア・サポート研究会が提案している「ピア・サポート・プログラム」とは何か、に関わる質問が出され、それに答える形をとりました。

すでに、このホームページの「設立にあたって」に掲げていますが、あえて私たちが「日本のピア・サポート」と言っている意図を、もう一度きっちり理解してほしいと願っています。一見「子ども中心」に見える活動を目指しているわけではありません。社会性、主体性は、教え込むことでは育たないものだからこそ難しいわけです。ピア・サポートは、教え込まないやり方にどんな方法があるのか、を探るための新しい提案です。

○2001年6月15日(金)6:30〜9:15

平戸台小学校、西富岡小学校、東野中学校の領域-2の活動について報告がありました。その後の質疑で、領域-1と領域-2の関連、「路上教習」でたとえられる領域-2の活動が、「期待しすぎ」「やりすぎ」ていないだろうか?ということが出され、話し合いました。また、ピア・サポートは何を目指すのか、「自己有用観」を育てるプログラムと言えるのか?、領域-1の「トレーニング」を終えるだけでも子どもが変わったように見えるのは、実際そうなのか?短期的な効果なのか?など、根元に迫る問題で質疑がされました。

また、5月20日(日)夜8時からBSiで放送された相沢小学校のピア・サポート活動をビデオで見た後、横浜ピア・サポート研究会の「日本のピア・サポート・プログラム」がきちんと伝わっただろうかについても話し合われました。

○7月13日(金)6:30〜9:15

福岡県のピア・サポート事業の一環として、6月21日に山春小学校の発表会が行われました。そのときのビデオを視聴しながら、領域-2の活動について話し合いました。山春小学校と合わせて、研究会の実践校からの報告もありました。領域-2の活動は、横浜ピア・サポート研究会が提唱している「日本のピア・サポート・プログラム」の意図する点を踏まえていれば、学校の実情に合わせていろいろなやり方が考えられることが確認されました。また、中学では教師がチームを組んで生徒の指導に当たる体制づくりがたいせつであることも確認されました。昨年度までは、領域-1のトレーニング部分にのみ焦点が当たっていましたが、今年度は「学校づくり」に視点を当てた報告を中心に話し合いが進行しています。

○9月14日(金)6:30〜9:00

相沢小学校の「ふれあいフェスティバル」、西富岡小学校の「なかよし給食」の提案を中心に話し合いが行われました。多くの小学校で、同じような活動が実施されていますが、その活動で、「だれの」「何を」「どのように」育てるのかを考え、教職員が意識的・計画的に導入することが「日本のピア・サポート・プログラム」です。小学校では、教職員全員が「6年生を育てる」仕組みを学校の中につくることです。話し合いの方向が、大きな仕組みのパーツだけを取り上げて論議することなく、そのお世話活動で「誰の」「何を」「どのように」育てるのかに、常に立ち戻って話し合いができるようになり、論点が深まってきつつあります。

○10月26日(金)6:30〜9:00

平戸台小、相沢小、富岡東中学校からの報告がありました。富岡東中学校では、ピア・サポート・プログラムの導入をしていませんが、いまある地域や小学校ととの交流活動を「生徒が育つ」視点から見直すという提案でした。「日本のピア・サポート・プログラム」は、予防教育的な生徒指導プログラムとして提案しています。トレーニングで行うゲームやロールプレイングの一部だけを用いて、今の子どもたちの不足している部分を補いたいと考えて、意欲のある教員2〜3名だけで、取り組むものではありません。教員同士の連携がとれないがために、学校全体の取り組みにしていくことが大変困難な状況については、これまでの研究会では何度も話題になりました。教育委員会のバックアップ、管理職の理解を得られることは重要ですが、繰り返し教職員同士の連携協力は、「学校づくり」にとって、もっとも困難で、かつ重要課題でしょう。以上のことを考えるためにも、その他のスケジュールでお知らせしています第2回日本生徒指導学会での提案を参考にしていください。

○11月9日(金)6:30〜9:20

平戸台小学校のふれあい清掃、西富岡小学校のなかよし活動、相沢小学校と東野中学校の中学2年生によるチャレンジタイム(相沢小学校のクラブ活動)のお世話活動の提案がありました。続いて、11月11日(日)第2回日本生徒指導学会で提案予定の相沢小学校からも同じ内容の提案がされ、その後質疑が行われました。今後の課題として、「学校づくり」を考えるときに、「学校の中に定着させていくための問題点」をそろそろ整理していく時期にきているのではないか、という滝先生からの話がありました。「できる人が、できる範囲で、気軽に取り組める」プログラムではないことについては、周知徹底されたようですが、次の段階として、「では、学校づくりに取り組むためにはどうするか」を今年度数回の研究会で話し合いたいと思います。

○12月7日(金)6:30〜8日午前2:00

以下の要領で、研究会および忘年会を開催しました。「学校づくり」は、その学校の教職員の温度差をいかに縮めるかが重要な課題であることを、再確認しました。それぞれの個人が持つ「やる気」や「情熱」だけを問題にしている限り、差が縮まることは無理なことです。では、一定の温度に暖めるための手だては、存在するのでしょうか。今後の重要な課題です。


1. 日 時 2001年12月7日(金)午後6時30分から一泊 翌朝朝食後に解散

2.会 場 「浜京」横浜市教職員互助会保養所
横浜市港北区綱島西2丁目5-4 (531)7162/7163
 東横線「綱島」下車徒歩5分

3.内 容 ○ピア・サポート・プログラムに取り組んでいる学校の        経過報告
       ○第2回日本生徒指導学会実践発表報告
       ○今年度の反省

○2002年1月11日(金)6:30〜9:30

これまでの実践をふまえて、『「領域-1」のトレーニングはしないが、「領域-2」の活動を全教職員で見守ることで、子どもは育つのか』について、今の子どもたちや教職員の現状を考えながら討論しました。「それぞれの先生が、それぞれのやり方で」という理想論で、本当に子どもが育っていける環境に学校はあるのだろうか?教職員が全員で、または学校全体で何かを取り組むためには、「何か一つの枠組み」「システム」が必要なのではないか。「日本のピア・サポート・プログラム」は、その一つの提案です。「一つのシステム」として、学校が子どもの育つ環境となれるよう、連携・協力の再確認が必要です。しかし、そのことが一番難しいことです。

○2月8日(金)6:30〜8:45

西富岡小学校、平戸台小学校、相沢小学校の今年度の実践についてふりかえり、来年度の展望について話し合いをしました。初めて参加した木更津第2中学校からの質問に答えながら進みましたので、これまでの導入に対する疑問がより鮮明になり、話し合いが深まりました。

○3月15日(金)6:30〜9:30

2001年度の「ピア・サポート・プログラム」の取り組みを通して、子どもたちがどのように育ったかを、1年間の活動をふりかえりながら、話し合いました。

2000年度の研究会記録

○2000年5月19日(金)6:00〜8:30

日限山中学校の提案をもとに、中学校でのピア・サポートの導入について話し合いました。中学校では、トレーニングの次に、活動する場をどのように設定するかを検討しました。次回も引き続き検討の予定です。

○2000年6月15日(金)6:30〜9:00
谷本中学校の提案をもとに、中学校でのピア・サポートの導入についての話し合いをしました。谷本中では、昨年度から引き続きの生徒会リーダー研修会とともに、今年度あらたに1年生全員を対象としたトレーニング・プログラムの実施を考えています。時間や場所の問題もさることながら、指導者の確保やトレーニングの次の活動をどう設定するかなど、まだまだ検討課題がたくさんありそうです。

「ピア・サポートに取り組む」ことは、領域1のトレーニング部分だけを実施することではなく、領域2の活動をも見通すことが必要であることを確認しました。むしろ領域2の活動を見直す過程で、トレーニングの必要性を確認するのだと考えます。「設立にあたって」で強調しましたが、私たちは、決してトレーニングで子どもたちを変えようとは思っていません。トレーニングに続く「活動」の場をいかに設定するかが大きな鍵となります。

また、トレーニング・プログラムの中の「役割カード」を取り上げ、さまざまな実践報告をもとに話し合いました。役割カードでは、聞き手の態度が話し手にも影響することを体験し、ふだんの言動をふりかえることが目的です。さまざまな実施例から、役割を固定すること、役割カードを途中で相手に見せないで実施することで、ゆさぶりが大きいことが確認されました。聞き手と話し手を両方体験させたいと言う願いから、役割を途中で交代すると、ゲーム性の要素が強くなり、役割カードの目的からそれる場合も出てきます。また、ダメージを減らすために、「せりふ」を与えたり、終わったあとゲームをして気分をほぐすことも実施している例があげられました。最終的には、聞き手の態度によって、お互いに話しやすくなること、話をしていて楽しいことを体験して終わりにしたいことが確認されました。

○2000年7月13日(木)6:30〜9:00

相沢小学校と東野中学校で計画中の小中の連携についての提案では、トレーニングの部分だけに注目されがちだったピア・サポートを一歩発展させ、領域2の活動部分をきっちりと視野に入れた活動として、研究会員の注目をあびました。小学校で行われるチャレンジタイム(クラブ活動)を、中学2年生と小学生の関わり合える場として役立てることは、小中学校の教職員の理解と協力が大きな力になります。中学2年生が関わりの中で育つ場となるよう、研究会でもトレーニング部分も含めて応援することを確認しました。

 「ふりかえり」では、子どもたちが「楽しい」という感想以上のものを無理に引き出そうとしたり、深めようとすることよりも、一人でゲームをすることも楽しいが、大勢で遊んだり,ふれあうことも楽しいことだと、子どもたちが体験を通して感じることができることが大切です。「指導者として、どのくらい「教師くささ」をうすめることができるかがポイントなること、子どもたち自身のことばや気づきを大切にすることが確認されました。

○2000年9月14日(木)6:30〜9:00

中川西小学校の総合的な学習の時間へのピア・サポートの位置づけについて話し合いました。これまで保健委員会で取り組んできたピア・サポート(中川西小ではフレンドシップと呼んでいる)を、今年度はトレーニングの部分を総合的な学習の時間に設定する計画が立てられ、提案されました。各教科や領域のからみから、4時間しかトレーニングの時間がとれないことの是非について、各学校からの実践をふまえた真剣な討論が展開されました。領域1のトレーニングでは、近頃の子どもたちに欠けてきている社会性の基礎の部分を補うことが目的ですが、全て流して8コマを4時間では無理だと言う意見が大勢を占めました。また、8コマのトレーニングをどの時間でとるかは、各学校の実態を考慮する必要があることも確認されました。

○2000年10月20日(金)6:30〜9:30

平戸台小学校と若葉台小学校の提案について話し合いました。両校ともに、来年度の本格実施に向けて、職員研修も兼ね、学校保健委員会で実際のトレーニング部分を実施しています。実施するたびに、繰り返し「なぜピア・サポートか」の確認をする必要を感じました。ピア・サポートを学校に導入する意味を、教職員が確認してこそ、学校づくりの第一歩がはじまるわけです。「トレーニングだけで、子どもを変えるのではない」ということを、最初は確認していても、回を重ねるとついおざなりになります。自分が担任の間に何とかしようとか、最高学年になるのを待つことはない、低学年のうちから少しずつやってみようという、短期で勝負、自分の学年や学級で勝負のパターンに陥りやすいことを気をつけることが確認されました。

○2000年11月16日(木)6:30〜9:00

来年度には、小学校のピア・サポート・プログラムの本格実施を考えている多くの学校のために、11月、12月の研究会は、その計画の最終段階です。正会員、臨時会員合わせて35人という大勢の参加でした。

中学校は、東野中、日限山中、本郷中、谷本中の4校から、小学校は、富岡西小、相沢小の2校から永安がありました。やれる人が、やれる範囲で、とりあえずやってみることがピア・サポートではないことは、これまでの話し合いで何度も確認されました。

中学校では、やりたい生徒や、やる気のある生徒を対象に取り組んだピア・サポート・プログラムを、学年全体に導入することの困難さをめぐって討論されました。たての活動、お世話をすることを通して生徒が育つ観点を大切にすると、学校内で、または学校外で、領域2の活動をどう組めばいいのかが焦点になりました。トレーニング部分のみが、重要視されがちな中学校での実践を、領域2の活動をきちんと設定し、生徒を育つ仕組みをつくることが何より重要であることが、確認されました。

小学校では、異学年交流やたてわり活動といわれている様々な活動がたくさんあります。それらを、子どもがやってよかった、自信がもてたと思える活動に、意識して組むことが大切になります。たくさん活動があるから、子どもがやってくれるだろうと追い立てているだけでは、子どもが育つことにはなりません。「子どもが育つ」ための仕組みをきちんと学校の中に作ることを、全教職員で最低の共通理解をもつことが大切であることが確認されました。

○2000年12月20日(水)6:30〜9:15

前回に引き続き、来年度の学校導入計画の検討を行いました。今回は、平戸台小、東汲沢小、若葉台西小、中川西小、野七里小と、小学校5校の提案でした。今の子どもたちの状況を考えると、ピア・サポートが学校に必要と分かっていても、全職員が納得して実施するのはかなり難題のようです。「ピア・サポートは、有効かどうか」「どういう位置づけなのか」など、子どもと関わる当事者の教職員こそが真剣に話し合わねばならないことを、客観的に、他人任せにしたがる傾向が、学校の中にはあるようです。「子どもが育つ仕組みをどうつくるか」「子どもを育てるには、何が必要か」などを真剣に考えることが、何より大切だと考えて、ピア・サポートの導入を考えています。小学校では、最高学年である6年生が育つ為の仕組みをつくる第一歩として、3学期からの5年生のトレーニングを実施する計画です。それを準備段階として、4月からの、お世話活動をどう組むか、それを通して最高学年としての自覚、自信や自己有用感をもつことが、子どもが育つことではないかと考え、各学校での取り組みを真剣に話し合いました。

○2001年1月19日(金)6:30〜9:15

福岡県山春小学校での実践を通して、領域2の活動の設定について話し合いました。教職員の協力体制ができるためのモチベーションは?、領域2の活動での事前・事後の話し合いを含めた時数のとりかたなど、具体的に学校に導入するために必要な部分の話し合いが行われました。

また、来年度のピア・サポート本格実施にむけて、各学校で来年度の具体的な計画について話し合いがもたれている時期なので、ピア・サポートがきちんとした形で導入されるためにも、「領域1のトレーニングだけがピア・サポートではない」、「教職員が協力しあう(抱え込まない)ことで、子どもが育つ仕組みをつくる」ことを確認しながら話し合うことが大切であることを確認しました。

○2001年2月16日(金)6:30〜9:00

ピア・サポートを学校に導入するときに、教職員の話し合いによく出てくる項目を話し合うことを通して、ピア・サポートについてのさらなる理解を深めました。「領域-1のトレーニングの部分はマニュアルではないか」、「マニュアルで子どもを変えるのか」という論議は、自分の学級経営に絶大なる自信をもつ教師の多くが持つ疑問のようです。それは、「私の力で子どもをかえたい」という思い上がりの裏返しの表現でしょう。もっと言えば、「私一人の力でできるのに、学校全体で画一的に取り組む必要など感じない」という独りよがりの極致にいたってしまうようです。たくさんの目で子どもを見ていく、育てていく発想なくして育てられる子どもたちこそ悲惨ではないでしょうか。

「学校で、教職員が協力して、子どもたちを育てる」ことで、「子どもたちが育つ仕組み」ができるのです。子どもは、自信と自己有用感、役に立っている満足感をもつことで育ちます。そのために、学校のさまざまな活動をそのような自信がもてるようなものに、意識的に、計画的に組み変えるのは、教職員の仕事です。

大人側の都合を百回話しあうことよりも、「子どもが育つ仕組み」をつくるために一歩踏み出すこと、そのための有意義な話し合いになりました。他の人や、他の学校に伝えるために、具体的な「活動案」にしていくことが、来年度の課題となることが確認されました。

○3月25日(日)、26日(月)

これまでに研究会に参加した人たちを中心に、2日間のワークショップの形式で、領域-1のトレーニングを体験しながら、話し合いを行いました。「ピア・サポートではじめる学校づくり−小学校編」で紹介した、トレーニングの基本プログラムの確認のためです。トレーニングは、9ステップを通して行うことで、子どもたちが次の活動に向けての準備をするということを確認しました。各ステップのトレーニングを、各学校で分担してやりました。

 3月26日(月)は、ワークショップ終了後、研究会総会を開きました。