ポタナビ
自転車にGPSが当たり前の時代になった。凄いことだ。機材の進化には本当に驚かされる。そして確かに便利になった。
サイクルコンピュータの進化も凄かったが、このGPSはもっと凄い。これで3台目のGPSになる。
eTREX → map60CS → ポタナビ と変更してきた。(ずいぶんお金も使ったなぁ)
map60CS は今でも現役で使用しているが、最近ところどころ不満を感じるようになってきた。
@地図の鮮度
山岳地帯ではそう大きな道路の変更はないが、市街地になればかなり新しい道ができている。
最初に買った地図を使う限り、この問題は解決しない。数年に一度、地図データを買うしかない。
A衛星受信感度の低下
最初の頃に比べ、受信感度が悪くなってきた。現在地の把握までかなり時間がかかることもある。
ハードの問題なのか、衛星の問題なのか良くわからない。
時には、天空をさえぎるものがない場所でも衛星を見失うこともある。
だけど、
調子のいい時は一日中よく働いてくれる。
基本的な仕様は素晴らしい。
5万図が表示でき、パソコンとの連動性もよく、単3電池で長持ち。
多少の不満はあっても、まだまだ十分使えるGPSである。
ところがパイオニアのポタナビは衝撃だった。
価格、大きさ、機能、液晶の素晴らしさ・・・
ちょっとこれまでのGPSとはコンセプトが違いすぎた。
ポタナビの名称からわかるように、このGPSの目指すところは「散歩」だ。 自転車で楽しくポタリング、ということらしい。
ポタリングじゃ、山岳サイクリング、峠越えなんぞには
まったく使えないな。
やっぱり山へ行くにはガーミンしかない。
そもそも地図はどうなっているんだぁ?・・
なに! このポタナビは常時通信している?だって!なんだそりゃ! と、調べてみれば驚きの連続でした。
このポタナビ、ドコモの通信機能を内蔵していて、常時サーバとつながっているらしい。(現在、通信費無料)
そのため、 走行ログが常にアップロードされていて、逆に天気予報や風速などのデータがダウンロードされてくる。
当初は地図データもダウンロードしているのかと思っていたが、さすがに地図データは本体に収録されている。
帰宅後の走行ログの管理が面倒だが、ポタナビではその手間は不要だ。
そして何より驚いたのが、現在地が家のPCで表示できることだ!
家族にとって一番の心配事は、いったい自転車でどこにいるのかしら?無事に宿に着いたのかしら? ということだ。
特にソロでいく場合、それもハードなコースであればなおさらだ。
このポタナビ、その不安をすべて解消してくれる。
自転車が動けば、家のパソコンの軌跡も動く、止まっているのか、走っているのかもわかる。画期的なことだ!
さらに、簡単なメールをポタナビに送ることもできる! すごい!
購入してからこの半年で、かなりバージョンアップしている。バージョンアップも簡単だ。
更新データをダウンロードすればいい。これがクラウド型のメリットだ。
メーカーのバージョンアップへの対応は素晴らしい。ユーザーの意見をすぐに取り入れてくれる。
自分の意見も採用された。次々と強化される機能、表示。
秋の紅葉ラン、御荷鉾スーパー林道でフルに使用してきた。
これまで、山岳で使用する勇気がなく、ガーミンに頼っていたが、今回このポタナビでどこまで通用するか試してきた。
一泊二日の日没を交えたハードなツーリングであったが、結果として、このポタナビだけで問題なく山岳ルート、 峠越えを満喫できる。
日没後、この液晶の明るさに助けられた。暗くてルートがわからない分岐地点、ポタナビの示す方向に行く。
衛星受信感度は文句なし。どんな場所、どんな天候でもしっかり捕捉する。
専用のクレードルをハンドルやステムにセットしてしまうと、他の自転車で使えないため、自分はミノウラのライトホルダーを使用している。
ワンタッチで取り外して、ランドナー、ロード、電動自転車にまで使っている。
電池は電源ONして約7時間でなくなる。完全になくなる前に外部バッテリーをつなぎながら使用すれば、すこしずつ充電も可能だ。
最後、宿に着く前にバッテリーがなくなっては一大事。一日使用する際は、外部電源は必須だ。
家に帰ってパイオニアのサイクルラボを開けば、すべての記録が詳細なデータ、地図とともに現れる。
このデータもアカウントがある限り、永久に保存されるという。
常に進化し続けるポタナビ。
ユーザーの意見が取り入れられ、ますます使い勝手がよくなってきた。
まだまだ、これからもっと面白くなりそうです。
(購入2012年4月)